【一燈照隅・萬燈遍照】

少し前のことになりますが、アフガニスタンで医療支援に活躍していた中村哲医師が、現地で銃撃され死亡するという痛ましい事件がありました。

方々から弔辞が寄せられる報道の中で知ったのですが、同志によると中村医師は、「一燈照隅・萬燈遍照」という言葉を大切にしていたそうです。

 

この言葉は、当協会とも関連のある安岡正篤先生が盛んに勧めた、「一燈照隅萬燈遍照」のことです。安岡先生は、「天下国家をあれこれと論ずるより、まず自分がいる片隅を明るく照らせる人間になれ」といいます。それができ、この一燈が万人となると、萬燈となってすべてを隈なく照らすことができる。

この言葉、もとは最澄の「一燈照隅万燈照国」をアレンジしたものでしょう。

 

こういった現場の人たちが、世界の現実を支えています。遠い異国の一隅を照らされた、中村医師のご冥福を、心よりお祈りいたします。