【皇帝の故】

フランス皇帝ナポレオン・ボナパルトが戦場で指揮をしていたときのこと。
一兵卒の伝令が早馬で前線から報告書を届けました。一日中馬を走らせたため届けた直後にその馬は疲れ果て死んでしまいました。
ナポレオンは兵卒に返信の指示書を手渡し「こっちの馬をつかって持ち帰れ」と命令します。しめされた馬は皇帝の愛馬、欧州一の白毛アラブレッドでした。
皇帝の御前でただでさえ緊張していた兵卒はびっくりして、「閣下、私は身分の軽い一兵卒に過ぎません。閣下のご立派な御乗馬などに乗りましたならバチが当たります」と真っ青になって辞退します。
このときナポレオンは、
「貴様、フランスの軍人にとって、立派すぎるというものはどこにもないぞ!」と一喝したそうです。

この哀れな兵卒のように考える人が、いまの世の中でも、どれほど多いことでしょうか。
自分のような能力のない者は、お金持ちでない者は、育ちが悪い者は、とみずから自分を卑下していると、まず本当にそうなってしまうのです。

私たちは「神の子」である。常々そう、心にしっかり思い描いておこうではありませんか。