【蜂・教訓】

家の中に、アシナガハチが入っている

少し空いた窓から侵入したようだ。

 

ハチは外へ戻ろうとし、ガラス面に突進してぶつかり、弾き返されて、次もまた同じことを繰り返す

 

ハチはパニックになったかのように、なんどなんども突進しては敗する。

見ているこっちは、イライラする。

 

「ほんの15センチ横に開いているところがあるじゃないか。ムダなことをせずに、よく見ろよ」

ハチはそのうちあきらめて、窓下の床に取り付いてじっとしている。

 

やがて屋内に入ってくる風の流れを感じ取ったのか、窓の隙間へ飛び込み、無事に脱出して自由の身になった。

 

とるにたらない出来事であるが、自分に引き合わせてみると、ちょっと深遠な体験である。

悲嘆と苦しみのときは、自分も同じことをしていたことがわかる。

 

ハチに人間が作ったガラス窓の原理など知る由もないのと同様に、我々もうまくいかないときは自分がいまだ知らない壁にただぶつかって、弾き返されて、もがいてもがいて、苦しむ。

 

 

かたくなに凝り固まった自分の考えを解放し、あらたに学び続けることが人生を先に進める唯一の方法なのだろう。