【自分の資源】

赤ちゃんというのは、自分の身体を自分で思うとおり使えませんはあるのに、歩けないし、腕も上手に使えないから、食べ物もこぼしてしまったりする。成長するにつれいろいろ試しつつ覚えていく。これは実験を繰り返しながら、獲得するということですね。

 

では大人はどうなのかというと、実は赤ちゃんとそれほど変わるわけではありません。

人間は、自分がどれほどのものを持っているか、すべてを知らないものです。

たとえば自分の身体のすべてを知っていれば、病気になったりするはずがありませんからね。

 

スポーツ選手なども、ほんの二十年ほど前までの練習法は、どちらかというと精神論でした。無駄なトレーニングや、間違った栄養補給などが推奨されていました。

近年ようやく科学的になってきましたから、短期間で効率よく、記録もどんどん更新されるようになりました。

 

医療科学の世界は、日々実験です。

臨床しつつも、実験していろいろなことを獲得している。私たちはまだまだ、自分の身体がどういう仕組みかについて、知らないことだらけなのです。

 

これは身体ばかりでなく、精神でも同じことです。

私たちは、生きるに当たって、説明できないことがたくさんある。

それを取り出そうとする試みが芸術であったり、取り出され利用きると便利な最新技術になってい

私たちは精神についても、精神がどういうもので、まだ何をなしうるかを説明できるほど理解していない。

私たちの方向性は、赤ちゃんと同じようなものなのです。

 

古代の哲学者のプラトンは「知ることとは、思い出すことだ」と考えました。

プラトンの考えが本当なら、私たちが完璧な人生を送る手段は、あらかじめ私たち自身の中にすべてあるということです。

 

人は、自分の知恵をはるかに凌駕する、驚くべき力を潜ませ持っている。

それを与えたのが創造主なのか、自然淘汰なのかはここでは問題ではありません。人は生きぬくために、自分が知らないものを、自分の中にたくさん持っている。

 

その事実だけが確認できればいいと思います。