【夏の思ひで】

戦後すぐの四国・徳島。海に近い旧吉野川沿い、塩害で稲作ができなくなった田んぼの跡を利用して、うなぎの養殖がはじまり、地域がとても盛況だった時代のこと。

 

かつて一夏で何億円と売り上げ、顧客がどんどん増え、事業拡大につき何億円という借金もでき、人もたくさん雇って・・・ やがて、安い輸入ウナギに押され、価格が下落し、稚魚の病気が蔓延し、衰退し、ダメになって破綻した業者の、その思い出を、老いた奥さんが語った言葉は、

 

「あのときは、儲かっとるんだか、損しとるんだかわからへんかったけど、面白かった」

 

と。

これは、創業し、事業を拡大し、そして会社を潰した経験がある人なら、強く共感できる言葉です。

人生における盛夏、夏の思い出とは、そういうかんじです。