【姓名の雑学 その2】

昨日の続きです。

 

儒教意識の強い中国や朝鮮、韓国では、今も姓を大切にしているので、同名の氏姓が多いわけです。孔子の子孫は世界に200万人ほど居るそうで、みな「孔」さんと名乗っています。これは偽称ではなく、一族の監視の目がありますから、途中で変更は簡単ではありません。(中国の女性は嫁いでも氏姓は変わりません。大昔から夫婦別姓です)*6

 

偽称や適当につけた苗字などは、日本の方がめちゃくちゃです。明治政府が布告の際自己申告させたものですから、苗字が藤原や源だといって、氏姓であるとは限りません。

このことは、同じ姓で誰が誰やらわからないのが煩雑だったのでしょう。わが国では便宜主義が優先で、儒教意識といってもその程度ということです(笑)

五行思想から決めた軍旗の色も、室町時代まで、白が源氏、紅が平氏ですが、後の戦国時代ではそれも守られなくなります。*7

 

ちなみに秀吉は、織田家の重臣、柴田勝家と丹羽長秀にすり寄って自分の名字を「羽柴」としましたが、天下平定以降は公卿の養子になって藤原姓を受けています。

しかし、それでも倦き足らなかったのか、朝廷に迫って五姓めの氏「豊臣朝臣」を作らせます。ですから「豊臣秀吉」は、姓名です。*8

豊臣家滅亡以降、「豊臣」姓は残っていません。

 

 

*6 漢民族においては、姓が二文字なのは、卑しい身分か、穢外の国(属国)の者の姓、という決まりがある。日本がそれを知ったのは、ようやく平安中期になってから。あわてて新しく臣籍降下する者に与えた姓は一文字とした。(源、平) このことを秀吉さんは知らなかったのか? それともわざと教えてもらえなかったのか、謎。

 

*7 紅白対抗とは、ここからきている。NHKのように男女のことではない。

 

*8 姓によって、朝廷から与えられる役職も異なる。幕府を開ける征夷大将軍に任ぜられるのは源氏のみで、頼朝や尊氏、家康は幕府を開き、開けない信長や秀吉は、自らが公卿となった。

※幕府=武家政権 本国から遠い戦地で全権を任ぜられた機関。GHQなども同じ機能。

 

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