【国会】

昨日の話の流れから、本日は国会についてお勉強です。

 

我が国の、「国会は国の唯一の立法機関」(憲法四一条)であります。

かんたんに言うと、国会は日本で唯一、法律を作れるところです。

 

国会で立法を発議できるのは、内閣と、国会議員(数名)と委員会のみです。*

役所が法案を作り、内閣が国会に提出するのを「閣法」といいます。

 

また、国会議員が自ら、または委員会で法案を作って提出することを「議員立法」といいます。

 

昨今の日本の法案の成立率は、閣法が7~9割程度、議員立法は1割程度で推移しています。閣法は必ず予算を伴うため、先に審議されるからです。

 

ということは、実質の立法発議をしているのは、立法府ではなく、行政機関である役所ということになります。

 

議員にしか立法権が認められていないアメリカでは、下院議員が1会期中に二つ以上の議員立法をしなければ、次の選挙で当選することはありません。* ですので片っ端から議員立法が発議されます。とにかく数撃ちゃ当たるで、各法案がそれぞれ矛盾だらけでもお構いなし。成立した法律の矛盾が原因でトラブルになった場合は、ケースバイケースで裁判所の判断に任せる、という態度です。

 

日本では閣法、議員立法とも審議前に、内閣法制局と衆参両院の法制局という役所が、提出された法案が既存法や憲法等と矛盾しないか、整合性があるかなど徹底的に精査します。ですから法案を発議しても、審議に入る前にかなり長い時間が必要になりますが、あとで法律の矛盾が係争になって裁判へ至る、という可能性は低くなります。

 

つまりこれも、法制局という役所が、裁判所の仕事を事前に肩代わりしているともいえます。

 

というわけで、日本は三権分立ですが、お仕事の方は「行政2.5と国会0.25と司法0.25」権分立といった割合でしょうか。

 

というわけで、お役所へは、足を向けて寝られません。

 

 

* 法律の発議権は、

1 内閣(内閣法第5条)

2 委員会(国会法第50条の2)

3 国会議員(国会法第56条)

が有する。国会議員は、衆議院20人以上、参議院10人以上の賛成が必要(予算を伴う法案の場合はそれぞれ50人以上、20人以上。)

 

* アメリカでは、議員や被害者などの個人名が法の名称として伝えられるが(メーガン法など)、これは俗称。

 

 

ABD個性運命学