20年ほど前、筑紫哲也(故人)のニュース23という番組の特番の中で、傍聴客の若い学生が「どうして人を殺してはいけないんですか?」と質問し、居並ぶ有識者なる人たちはそのあまりにも自明なプリミティブな問いにすぐに答えを出せず押し黙ってしまった、という出来事がありました。
そのことは、その後も各メディアでいろいろと話題になりました。
まぁ、理屈のわからない人には、サシミ包丁の切っ先でも喉元に突きつけるか、または鉛玉を高速発射するずっしり黒光りする機械を腹に押し当てるかなどして「どうして人を殺してはいけないんですか?」と問えば、答えは聞かずとも、おのずから省察することでしょう。
自分が殺されたくなければ、人を殺さなければいい。
ルールとはそのようなものだ。
同様に、(こっちはたいしたことでもないので法律等に明文化されていないのがミソですが)、自分を重要なものにしたければ、人をこそ先に重要にせよ。
という逆説が、人間間の真実のようです。
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