【台風の目】

台風の目となる人物、とか、チームとか使われますよね。

嵐のような状況の中心人物、嵐を引き起こした張本人、または嵐の中にあって平静を保っているチーム、など、曖昧で確立された用語でもありませんが、テレビなどでもよく使われます。

 

ご存知の通り、台風の中心は渦の遠心力によって雲も風も外側へ押し出され、平穏を保っています。

 

作家で元東京都知事の猪瀬直樹は、出世作『ミカドの肖像』の中で、東京の皇居を「日本の空虚な中心」と呼びました。ぽっかりあいた何もない空虚である皇居を中心とし、東京または日本が回っている、それが戦後日本の姿を象徴しているのだ、と。

 

明治初年、新首都・東京市の都市開発は、これからは東洋ではなく西洋の時代だということで、パリやローマに見習い、教会や広場の代わりに皇居を中心とし、幹線道路が放射状に伸びる同心円状の都市整備が行われました。

かたや同時期のニューヨークでは、大帝国たる歴代の中国王朝に憧れ、北京の街路を模倣し、マンハッタンは縦横、碁盤の目で区割りが行われました。

日本でも明治以前の下町、墨田区や江東区などは縦横碁盤の目になっています。京都や奈良などもそうですね。

 

もともと古代ローマを標榜して建国されたアメリカ合衆国。古来、中華帝国を模倣して都市整備を行ってきた日本。考え方の目となる、東西の交錯が面白いですね。

 

ABD個性運命学